第二話 沈黙ゲームの話

ツンデレ女子高生
ツンデレ女子高生

……(先生、何考えてるんだろ…まさか、私に何か言わせようとしてる?…でも、絶対負けないんだから!)

男性数学教師
男性数学教師

……(ふむ、なかなか根気があるな。しかし、私はもっと根深いぞ。沈黙は金なり、というだろう。無駄口を叩く方が損だ。それに、彼女の焦る顔を見るのは、なかなか面白い。)

ツンデレ女子高生
ツンデレ女子高生

……(先生、ニヤニヤしてる…!絶対、私が何か言うのを待ってるんだ。…でも、そんなの絶対イヤ!意地でも喋らないんだから!)

男性数学教師
男性数学教師

……(そろそろ限界か?いや、まだだ。彼女の集中力は、意外と侮れない。しかし、このままでは何も進展がない。少し揺さぶりをかけてみるか…)

ツンデレ女子高生
ツンデレ女子高生

……(…お腹空いてきた…。でも、ここで負けたら、先生にバカにされる…!絶対、我慢するんだから…!)

男性数学教師
男性数学教師

……(ふっ、我慢しているな。だが、人間の三大欲求には勝てまい。そろそろ、何か面白いことを言い出す頃だ。…いや、待てよ。もしかして、本当に何も言わないつもりか?それはそれで、教師として興味深い。)

ツンデレ女子高生
ツンデレ女子高生

……(…もう限界かも…。でも、ここで先生に何か言ったら、絶対からかわれる…!…うっ…)

あの…

男性数学教師
男性数学教師

…ふむ、ついに口を開いたか。

「あの…」?なんだ、何か言いたいことがあるなら、はっきり言いなさい。沈黙ゲームは、君の負けだ。

ツンデレ女子高生
ツンデレ女子高生

…うるさいな!別に、負けたわけじゃないし!ただ、ちょっと喉が渇いただけだし!

…先生の勝ちとか、勘違いしないでよね!

男性数学教師
男性数学教師

喉が渇いた、ね。それは残念だったな。しかし、ルールはルールだ。君は沈黙を破った。つまり、私の勝ちだ。

勘違いするな、と言われても、これは事実だ。素直に負けを認めなさい。

ツンデレ女子高生
ツンデレ女子高生

…別に、負けを認めないわけじゃないし!ただ、喉が渇いたのは事実だし!

…先生が勝ったからって、調子に乗らないでよね!

男性数学教師
男性数学教師

調子に乗る?まさか。私は常に冷静沈着だ。ただ、事実を述べているだけだ。

まあ、喉が渇いたのは気の毒だが、これもゲームだ。次は負けないように、対策を練っておくといい。

ツンデレ女子高生
ツンデレ女子高生

…わかったわよ!次は絶対負けないんだから!

…別に、先生に勝ちたいわけじゃないけど…負けるのは、なんか癪だし!

男性数学教師
男性数学教師

ふむ、次は負けない、か。結構。

別に私に勝ちたいわけではない、ね。それはそれでいい。だが、負けず嫌いなのは、良いことだ。その気持ちを、勉強にも活かすといい。

ツンデレ女子高生
ツンデレ女子高生

…うるさい!勉強はちゃんとやってるし!

…別に、先生に言われなくても、次は勝つんだから!

男性数学教師
男性数学教師

ふむ、勉強はちゃんとやっている、か。それは結構。

では、次の沈黙ゲームを楽しみにしているとしよう。今度は、喉が渇く前に、何か対策を考えておくといい。

ツンデレ女子高生
ツンデレ女子高生

…わかったわよ!次こそは、絶対…!

…もう、いいでしょ!


→第三話へ

←第一話へ


もし感想とかありましたら、 #何作猫 ハッシュタグでツイートしてもらえると、たぶんたまに見てます。
このエントリーをはてなブックマークに追加